自己破産の申請方法や手順の詳細

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自己破産の申請方法や手順

日本には、『借金が積み重なってどうすることもできない』、『返済の目途が全くたたない』、『一から生活を立て直したい』という時に利用できる自己破産という制度があります。

ここでは、自己破産について、申請方法や申請期間・メリット・デメリットなどについて詳しくまとめています。

目次

自己破産とは?

自己破産とは、自分の収入や財産で債務(借金)を支払うことができなくなった場合、裁判所を通し、全ての借金を帳消しにしてもらうことのできる手続きのことをいいます。

自己破産の申請方法や手順について

1.手続きに必要な書類を用意する

2.書類を管轄の地方裁判所に提出する

3.裁判所で破産の審尋(しんじん)を行う
免責不許可事由に該当しないかの質問を受ける

4.破産手続き開始決定
財産を持っている場合と持っていない場合で以下二つのどちらかの手続きで進めていく形となります。

■財産を持っている場合は管財事件
換価できる財産(不動産・自動車・株など)を持っている場合は破産管財人(裁判所に選任候補として登録されている弁護士)が選任され、財産の管理・調査・評価・換価・処分を行う。20万円以上の現金を持っている場合でも管財事件の対象となります。

■財産を持っていない場合は同時廃止
換価できる財産を持っていない場合は同時廃止となり、破産管財人は選任されず、引き続き免責許可の決定の手続きを行う

5.免責許可の決定
全ての債務の支払い義務がなくなる

自己破産に必要な書類

自己破産をするためには、かなりの量の書類が必要になります。全て揃えるには時間と労力がかかりますが、全て自分で入手できるものばかりです。

必ず必要なもの、該当する場合のみ必要なものに分けてご紹介します。

必ず必要なもの

  • 破産申立書
  • 免責申立書
  • 陳述書
  • 債権者一覧表
  • 保有している資産の目録
  • 戸籍謄本の原本
  • 住民票の原本
  • 源泉徴収票または課税証明
  • 持っている全ての通帳コピー(全ページ)

該当する場合に必要なもの

  • 2か月分の給与明細
  • 過去2年分の確定申告書のコピー(自営業の場合)
  • 退職金見込額証明書
  • 土地
  • 建物の不動産登記簿謄本(持家で本人が所有の場合)
  • 不動産登記簿謄本及び固定資産評価証明書(不動産所有者)
  • 賃貸借契約書(アパート
  • マンションなど借家に住んでいる場合)
  • 公的扶助(生活保護)の受給証明書
  • 子ども手当の受給証明書または振込通知書のコピー
  • 保険証券のコピー(本人
  • 同居人共)
  • 保険解約返戻金計算書(本人名義のもの)
  • 有価証券(株
  • 小切手
  • 手形など)
  • クレジットカード
  • 車検又は登録証明書のコピー(本人・同居人共)
  • 車の査定所(登録5年以内の車の場合)
  • 20万円以上の物を処分した際の契約書または領収書
  • 財産分与
  • 慰謝料などの支払い証明書(離婚している場合)
  • 過去の裁判などの書類コピー(過去に破産した場合)
  • 診断書のコピー(病を患っている方)

自己破産は自分でもできるのか?依頼をするなら誰がいい?

自己破産の手続きは提出する書類が非常に多く、裁判所へも複数回行く必要があるため、時間と手間がとてもかかりますが、自分で行うことは可能です。

しかし、自分で行うのが不安な方や、確実にそしてスムーズに手続きをしたい方は、弁護士または司法書士に依頼するのが良いでしょう。

弁護士の場合、書類作成から裁判所への出廷までを代理人として全て行ってくれます。費用は30〜40万円が相場です。

司法書士は、裁判所への代理出廷はできないため、書類作成のみを行います。費用は、弁護士よりも安く20〜30万円ほどです。

一社だけではなく、複数他社から借入をしている多重債務者の場合、借入先の数に比例して交渉数も増えることになるので、知識の無い自分が全ての交渉へ出向くのは精神的にもかなりの負担となります。

自己破産に必要となる期間

裁判所に自己破産申し立てをしてから、破産手続き開始決定が下り、免責許可が下りるまでの期間は、債務状況や弁護士などに依頼しているかどうかなどで変わってきます。

全てを自分で行う場合は、平均して3〜6ヶ月ほどかかります。前述したように、様々な書類を取り寄せて準備したり、何度も裁判所に足を運んだりする必要があるからです。

一方、弁護士や行政書士に依頼した場合は、平均1〜2ヶ月と、自分で行うよりも早く終わらせることができます。

また、東京地裁など一部の裁判所では、弁護士と裁判官が面接をし、債務者が支払不能という判断が下された場合、破産申立てを行った当日に破産手続き開始決定が下される『即日面接』という制度があります。

ですから、1日でも早く手続きを終わらせたい場合は、弁護士へ依頼することをおすすめします。

自己破産をすると家族や子供にも影響が出るのか?

配偶者であっても、連帯保証人になっていなければ、親や子供など家族への影響は全くありません。家族が新たにクレジットカードを作ろうとしたり、各種ローンを組む際に、悪影響を及ぼすこともなければ、自己破産の記録が戸籍に載ることもありません。

ただし、持ち家や自動車を所有している名義が自分自身の場合、財産は全て処分されることになるので影響はあります。

子供の進学や就職の面で影響がないか心配する方も多いのですが、親が自己破産しているかどうか調べることはないのでご安心ください。

自己破産をするメリット

全ての借入金の支払い義務が免除される=借金になる

ある程度の財産(20万円以上の価値がないもの)は手元に残せる

自己破産の手続き開始後、債権者(貸金業者)は給料差し押さえなどの強制執行ができなくなる

自己破産をするデメリット

×自己破産成立後、5〜10年は全ての借入れができなくなる(住宅ローン・自動車ローン・カードローンなど)

×現在使用しているクレジットカードが使えなくなる(買い物のほか、クレジットカードによるETCや家賃の支払いもできなくなる)

×家や車、20万円以上の価値のある資産は全てお金に換え、債権者に配当する必要がある

×自己破産申し立てから免責決定までの間、職業制限があり就けない仕事がある〈警備員、生命保険募集人、弁護士、司法書士など〉

×官報(国の広報誌)に住所や名前が記載される(紙媒体とインターネットの両方に掲載され、一度記載されたものは削除することができない)

自己破産をすることによる連帯保証人への影響

自己破産を行った場合、借金をした本人の返済義務はなくなりますが、連帯保証人の返済義務はなくなりません。

連帯保証人は、『債務者が借金の支払いができなくなったときに、その人に代わって支払いをする』という契約を結んでいるので、帳消しになった債務(借金)はそのまま連帯保証人に請求されることになります。

そして通常、その債務は貸金業者から一括請求されます。そのため、連帯保証人にも支払い能力がない場合、連帯保証人も債務整理を行う必要があります。

税金は自己破産できるのか?払えない場合はどうなるのか?

自己破産をし、貸金業者への借金の返済義務がなくなっても、税金の滞納分や今後の税金が免除になることはありません。

ではどうするのかというと、役所と直接話し合いをすることになります。滞納分の支払いに関しての対応は役所ごとに異なるため、役所に出向き、自分の状況を説明して理解してもらう必要があります。

役所側との信頼関係を築くことができれば、生活が安定したのちに分納するといったことを許可してもらえる可能性があります。

自身での話し合いが難しい場合は、自己破産の依頼をしている専門家(弁護士や司法書士)に間に入ってもらうのも良いでしょう。

他には税金だけではなく、国民健康保険や国民年金といった社会保険の滞納に関しても破産対象外となるので注意が必要です。

特に事業者の方は会社倒産時に銀行からの事業融資の借り入れに関しては自己破産出来ても厚生年金や社会保険料は自己破産でゼロに出来ないので注意が必要です。

あと、年金も自己破産できないので年金滞納者でお困りの際は、年金事務所へ相談に行くことをおすすめします。

自己破産でよくある疑問点

自己破産すると人生が変わる!?とよく言われていますが、実際はどのように変わるのでしょうか?

自己破産後でも携帯電話の契約は可能なのか?

携帯電話は現代において生活必需品という扱いのため、認められている支出です。そのため手続き中においても、契約を切られてしまうことはありません。

ただし、破産者の名義で新しく携帯電話の端末を購入しようとした場合は要注意です。割賦払いの審査には通らない可能性はあります。携帯会社によって異なりますので問い合わせてみましょう。

自己破産後でも生命保険は組めるのか?

以前は自己破産者の生命保険もすべて私財であると捉えられ、解約した時に受け取る返戻金はどれも管財の対象とみなされていました。

しかし、現在は解約返戻金が20万円以下ならば解約をしなくてもよいなど、生命保険への見方、在り方が変わってきています。

そのため、自己破産後も生命保険は維持できます。また、新たに加入することもできます。

自己破産後でも生活保護は受けられるのか?

自己破産すると生活保護を受けられない、と思っている方も多いと思います。

しかし、実は自己破産と生活保護は全く無関係なので、自己破産しても受けることが可能です。

自治体の福祉事務所にて無料相談し、生活保護が受けられるか査定した上で必要書類を作成、調査、支給決定となります。生活保護の受給までにはそれなりの期間を要するので、早めの手続きが必要です。

ただし、自己破産しても借金の全てが免責となっていない場合や、借金がある方は生活保護を受けられない場合もあります。

自己破産の手続きと生活保護を同時進行で行う場合は特筆した条件があることもありますので、注意してくださいね。

自己破産後はブラックリストになるのか?

クレジットカードなどの支払い延滞、任意整理などの金融事故をはじめ、支払いにまつわる内容はすべて信用情報として取りまとめられています。

中でも自己破産は重い官報での取り扱いになります。要は信用情報として危険な扱い、ブラックリストですね。

そのため、クレジットカードを発行する、ローンを組むなどの行為は最長10年程度はNGとなってしまいますのでご注意くださいね。

自己破産後は信用情報機関に情報が残り続けるのか?

では、生涯その自己破産したという情報は残り続けるのか?というとそうではありません。

官報情報は基本的に長くて10年で消えてしまいますので、銀行でも約10年と考えていただいて構いません。ただし、取り扱っている信用情報は会社によって異なりますのでご注意くださいね。

逆に言えば取り扱いの信用情報が違うということは、他社ではその方の信用情報を取り扱っておらず、そちらではブラックリストにすら載っていないというケースもあります。CIC、全国銀行個人信用情報センター、日本信用情報機構など取り扱いの信用情報が異なりますので確認してみるとよいでしょう。

自己破産することで就業には影響があるか?

自己破産した場合、職業や資格にも制限が出てきます。

たとえば、銀行員や生命保険の外交員、警備員、宅地建物取引主任者(不動産関係)や士業など、他人の財産を管理するような仕事には就くことができません。

そのため、こうした職種についていた場合は、手続きの段階で仕事を辞めなくてはなりませんのでご注意くださいね。

自己破産後も年金受給は出来るのか?

国民年金、共済年金、厚生年金などの公的年金は変わりなく受け取ることが可能です。ただし、保険の個人年金に関しては私財となるので、管財の対象となってしまうでしょう。

自己破産後どうしてもお金が必要なときはどこに相談すれば良い?

基本的には破産後にすぐ借入をしてくれる会社は闇金や厳しい取立てを行う会社ばかりです。

ノンバンク大手は審査が難しいので、基本的に借りることができません。しかし、中小の消費者金融にあたるなどすれば、場合によっては借りられないわけでもありません。

しかし、その後は免責がおりにくくなっていますので再度破産しようと思ってもできませんので、ご注意ください。

自己破産は何度でも出来るのか?

具体的に何回までが破産可能という法律での決まりなどはありません。ただ、一度手続きをしてしまうと、その後7年間は免責が受けられないようになります。

では、7年を過ぎればいいのか!とそんなに甘いこともありません。

その後は審査が厳しくなるため、破産手続きが簡単にはできなくなってしまいます。そのため、人生に破産という手を使えるのは一度きりと考えておきましょう。

自己破産ができないケース

自己破産が出来ないケースがいくつかあります。

債権者を騙して信用させて借り入れさせた場合です。業務や財産に関する帳簿や書類などを隠したり、偽造や変造する行為。

他には、自己破産の申し立てに関して虚偽の債権者名簿を提出した場合や、自己破産の手続きにおいて、裁判所から説明を求められたのに拒んで説明をしなかったり、虚偽の説明をする行為。

あとは債権者を害する目的で故意に財産を隠したり、不利益な処分をしたり、財産の価値を下げるような行為。

破産手続きの開始を遅らせることを目的として著しく不利益な条件で債務を負担したり、信用取引によって商品を購入して、かつその商品を著しく不利益な条件で処分する行為。

借金原因がギャンブルやブランド物を買い漁ったり海外旅行、高級エステや高級料理で浪費する行為。

まとめ

以上、自己破産の申請方法や手順について調べてきましたがいかがでしたか。

『お金は計画的に借りる』、『借りたお金はきちんと返す』というのが大前提ですが、自分の力ではどうにもできなくなったとき、自己破産は債務者を救ってくれるとても有効な手段と言えます。

破産手続きによって信用情報に支障をきたすのは長くて10年です。

しかし、会社によって管理方法が異なるので年数などには開きもあり、信用情報の取り扱いがない場合もあります。

携帯電話や生命保険、生活保護、公的年金、生活保護には影響がないことがわかります。

ただし、就業やクレジットカードのブラックリスト入り(会社によって取り扱いは異なります)、大手ノンバンクなどの影響の大きい部分もありますので、生活に影響がないとは言い切れません。

また、一度自己破産をしてしまうと再度自己破産をするのは困難になります。裁判所の審査が厳しくなってしまうので、最低でも7年は免責がおりず、その後の審査も厳しくなります。

自己破産を考えている方は状況次第では任意整理や個人再生などの方法もあります。手続きは弁護士や司法書士の先生と相談しながら慎重に進めましょう。

参考⇒ 苦しい借金を解決!債務整理に必要な手順と手続き方法

アコム

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